意味深で奥が深い坂本長利氏演じる「土佐源氏」の色話に終始感銘を受ける

20090614

神奈川県秦野市の丹沢蕎麦「石庄庵」で、坂本長利氏のひとり芝居『土佐源氏』公演を見る機会をいただいた。

演じる坂本長利氏は1929年生まれ。
「Dr.コトー診療所」「北の国から」などにも出演している俳優さん。
たったひとりで1967年から演じ、公演は1150回を超えるそう。

「あんた、よっぽどの酔狂もんじゃの。乞食の話を聞きにくるとはのぉ」

真っ暗闇にろうそく1本灯しただけの演台に向け、ムシロをまとった薄汚い盲目の乞食がゴソゴソとやってくる。

話の中身はというと、終始下品な色話なのだが、これが実に奥が深い。
話の要所要所でぽつんと出てくる意味深な言葉。

「わしらは、どうしようもない牛を、こりゃあええ牛じゃ!といって、百姓のところに置いてくる。すると半年もせんうちに、百姓はその牛をええ牛にしとる。ええ百姓ちゅうもんは神様みたいなもんで、石ころでも自分の力で金に変えよる。」

何とも歴史を感じる言葉だが、現在の社会生活の中でも同じことが言える。

生まれ育ちが悪くとも、愛情をこめて育て上げれば、すばらしい人物になる。
すぐに結果は出ないかもしれないけど、必ず応えてくれる。
そんな気持ちにさせてくれたお芝居だった。

ご紹介いただいたのは神奈川県平塚市でカイロ・整体院を営む「ゆう推拿整体院」小川信行院長。

この場を借りてお礼させていただきます。
ありがとうございました。

『忘れられた日本人』 (岩波文庫) 著:宮本 常一より、抜粋させていただきました。

Written by 蔵太心

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